下水道管修復工法の種類

FRP内面補強工法

FRP内面補強工法は、下水道管の不良損傷箇所を非開削で行う工法で、補修材が短時間で硬化しますので効率的、短時間で補修作業が行えることが特徴です。下水道管路に生じた段差、管すれ、ジョイントずれ、クラック等の部分補修に適しています。
①管渠内を洗浄、清掃し、テレビカメラで状態を確認します。
②光硬化性樹脂を用いた補修材(ソフトスリーブ)をマンホールより施工機を用いて、補修箇所に移送します。
③補修材を管壁面に加圧密着させます。
④管内の不良損傷箇所にテレビカメラを用いて補修箇所の確認をし、施工機に内蔵した紫外線ランプを照射すると、補修材が短時間で硬化します。
⑤施工完了状態をテレビカメラで確認し、検査を行います。

FRP内面補強工法

FFT-S工法

FFT-S工法は、下水道管を強度がある平滑なFRPパイプに形成し、リニューアルする工法です。下水道管路に生じたクラック、腐食、破損、隙間、曲がり、ジョイントずれ、たるみ、蛇行等の本管更生に適しています。
①管渠内を洗浄、清掃し、テレビカメラで状態を確認します。
②スリップシートを管きょの中に引込みます。
③硬化性樹脂を含浸させたライナーを管きょの中に引込みます。
④ライナーの管口側周をマンホール内で切断し、プラグと蒸気ホース、センサー類を装着します。
⑤空気と蒸気を混合した圧力の熱風を供給して、硬化させることで、強度がある平滑なFRPパイプを形成します。
⑥空気のみを送り、管渠内を冷却します。
⑦センサー類等を除去し、取付管口がある場合は、取付管を穿孔します。 ⑧硬化した管口をエポキシ系接着剤等で仕上げ、施工完了状態をテレビカメラで確認し、検査を行います。

FFT-S工法 FFT-S工法

SPR工法

SPR工法は、既設管の内側に更生管を製管し、既設管と更生管の間隙に特殊裏込め材を充填することで、古くなった管きょを既設管・更生管 ・裏込め材が一体となった強固な複合管として蘇らせる工法で、元押式と自走式があります。
①管渠内を洗浄、清掃し、テレビカメラで状態を確認します。
②硬質塩化ビニル製の帯(プロファイル)を既設マンホールから製管機に供給し、老朽管の内側にらせん状に巻きつけ既設管内に更生管を形成します。
③裏込め注入の前に、更生管の浮上や変形防止のため、更生管内に支保工を設置します。
④既設管と更生管の間隙にSPR用裏込めモルタルを注入します。 ⑤取付管口を削孔し、既設取付管と接続します。 ⑥本管の管口を仕上げ、汚水などが、円滑に流れるように半円形の溝を作るインバート工事を行い、施工完了状態をテレビカメラで確認し、検査を行います。

SPR工法 SPR工法

FRP取付管ライニング工法

各家庭の汚水を集めた公共汚水ますと、道路に埋設された下水道管とを結ぶ管を「取付管」と呼びます。その既設の取付管を非開削により強固なFRP管へ更生する工法です。
①管渠内を洗浄、清掃し、テレビカメラで状態を確認します。
②FRP取付管ライナーを専用施工機の収納ドラムに装着し、既設ますより取付管内に反転または押し込み挿入します。
③ライナー内部に圧縮空気を送って拡径させた状態で、光硬化装置(UVトレイン)をライナー内部に挿入します。
④先端部に装着したTVカメラでライナー内部の異常有無を確認後、UVランプを点灯させたUVトレインを本管部側よります側にけん引し、ライナーを光硬化させます。
⑤施工完了状態をテレビカメラで確認し、検査を行います。

FRP取付管ライニング工法

止水パッカー工法

止水パッカー工法は、小口径管で不明水があったり、陥没等地盤の弛んだ場所、下水管のクラックや破損箇所に止水剤を注入し浸透硬化させ、止水する工法です。
①施工を行うマンホールからマンホールの間の管渠内を高圧洗浄車により洗浄し、テレビカメラで状態を確認します。
②注入ユニット内で薬剤を融合させ、注入パッカーという注入装置を下水道管内に入れ、止水箇所へワイヤー牽引誘導します。
③注入パッカーより、薬液を注入すると、薬液がゼリー状に固まり、水が出ている箇所を止水します。
④管内洗浄の後、施工完了状態をテレビカメラで確認し、検査を行います。

止水パッカー工法
不良箇所の確認(直視)

①不良箇所の確認(直視)

不良箇所の確認(側視)

②不良箇所の確認(側視)

注入パッカーの設置

③注入パッカーの設置

薬液の注入確認

④薬液の注入確認

不良箇所の施工後確認(直視)

⑤不良箇所の施工後確認(直視)

不良箇所の施工後確認(側視)

⑥不良箇所の施工後確認(側視)